家業が半休み。
私も休み 。
家族が揃って居るその日に
龍輔は旅立ちました。
見送る事を重ねると
「その時」を直感として感じ取る様になります。
微かな脚の動きに気付き
合図だと解りました。
反対を向いていた顔を
兄の方へ向け
しっかりと挨拶をして旅立ちました。
穏やかで立派な旅立ちでした。
最期の一息の後も続く
躯の僅かな動きも逃すまいと
鬼は龍にしがみ付いていました。
嘘だ嘘だ、と泣きながら。
嫌だ嫌だ、と泣きながら。
躯に耳を押し当て彼を探しました。
昇龍。
ちゃんとお膳立てした様な去り際は
カッコ良過ぎです。
最期までイカしたヤツでした。
フウセンカズラが
二階のベランダまで伸び届いていました。
ふわりとホタコが連れて行ったのでしょう。
天然の龍輔。弾ける様な明るさの龍輔。
寂しくなるよ、ビビロン。
しっかりと傷を癒して大所帯の向こうで待っていて。
皆と仲良くね。
また会おう。ありがとう、龍輔。