ダニーの介護に明け暮れて
おチビ金魚ちゃん達の世話にまで手が回らなくなっていた。
数年前に縁日で母が掬って来た金魚だ。
当初は朱文金2匹、コメット2匹の計4匹。
しかし金魚飼育の知識が足りず
病気治療などにわか勉強してガンバったのだが、朱文金は相次いで「アチラ」へ。
金魚ってデリケートな生き物なんだなぁと、実感する。
その後コメットは落ち着き、ずっと元気でいたのだが・・・。
1週間程前に金魚A(仮名)の元気が無い為
塩水浴をさせ元気を取り戻し安心したのだが
今日気付くと、金魚M(仮名)が金魚Aをつっ突きまわしているではないか。
金魚Aは既に肌の状態も悪く、動きも悪い。
嗚呼ぁぁ、なんて事を!
急ぎ水槽内に仕切りを入れ、金魚Aと金魚Mの接触を断ったのだが
時既に遅し。
力無くやっと泳ぐ金魚A。
「逝くのか?」
水槽を覗き込んでいると、人影に近寄る金魚A。
ごめんね、早く気付いてあげられなくて。
深夜、水面に横になって浮かぶ金魚A。
掬おうとすると、1度だけからだを震わせた。
それが最期だった。
自分の生存に有利な様に
弱っているモノを見つけると攻撃する。
金魚に弱肉強食を見た気がする。