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たでーも

突然の胃捻転発症から一週間。
ある意味覚悟も必要な状況であった。

 

 

緊急手術となったが、開腹・処置が成功しても
術後の合併症等の発症が心配されるとの事。

組織へのダメージ具合は、如何ばかりであったか。
そして彼の回復力は?

年を重ねて、ごく自然に灯火が薄らいでゆくのとは違い
チャカチャカ健康体が、いきなり「1か0か」と突きつけられる。
心構えなど、出来よう筈も無い。

発見とその対応は、早かった筈だ。
シニア世代突入とは言え、体力もある筈だ。
こんな突然な別れは嫌だ。
私達は、まだ、凛輔ショックから立ち直ってはいない。

様々な想いが脳裏を巡る。

 

大きく開腹したであろうから
チャカチャカ暴れて、(中身が出ちゃったー)は困るから
面会は兄一人で通った。

 

絶食に水分制限。

明日から少しずつ、ご飯食べられる。

今日は他入院犬につられて、をんをん吠えた。

 

一日、一日、回復具合が伝わってくる。

きっと帰ってくる。
アイツの事だ、きっと「へらへら」とニヤケて帰ってくるだろう。

 

 雷が鳴る度に、室内のケージで小さくなっていたロン。

(君が無事に帰って来たら
ニューンと伸びても余裕のある、大きなサークルを用意するよ。
まだ遊び足らん。 コマンドも入れ足らん。叱り足らんw
だから帰っておいで。ちゃんと帰っといで。)

 

 

そうこうしながら迎えた退院の日。

食餌制限の為か、ほっそりしたロンが
診察室で尻尾をブリブリ振っている。

暫くは安静、大好きな散歩も中止。
食餌は一日量を回数を増やして与える(一回量を減らす)
水もがぶ飲みはさせない事。

足下でチャカチャカしているロンを落ち着かせつつ
獣医の指示を仰ぐ。

スタッフの皆さんに感謝を述べ・・・
顔を見合わせ、「さあ、帰ろう!」

 

 

帰宅後。

車から降りようとしないロン。

「家を忘れちゃったのかね?」
「優しい病院スタッフさんとの甘い生活wの方が良いのかね?」

 「ホタかーさん、待ってるよ」

ふ、と懐かしい香りを嗅ぎ取った様な素振りを見せて
立ち上がるロン。

 

最終兵器「パンw」を小さく千切り与えつ、やっとこ降車。

 

兄部屋に戻るとホタルにベタベタのロン。
暴れさせない様に注視しながら様子を見る。

落ち着き無くウロウロして、をんをん吠えて
撫でて撫でてと催促する、いつものロンだ。

調子に乗ってバタバタしはじめたので
コマンド口調で叱ると
キリッと表情を引き締める。
目も活き活きしていて、なんだか嬉しそうだ。

(ほんとはもっとデレデレ甘やかしてしまいたいんだが
そこは、ホレ、鬼教官wの立場としては出来ないのだよ。
ピシャッと叱る時は叱らないとならんのだよ・・・。
それにしても、このキリッとした良い顔はなんだ?
まだまだコマンド入れられるかも・・・などとほくそ笑んでいる筆者である)

 

落ち着いたところを見計らって
躯のチェック。
お腹まわりはトゥルントゥルンに刈られている。
開腹痕はかなり大きい。
20個程の縫い痕、25cm程はあるだろうか。

PICT0167.jpg (あんまりクネクネしてくれるな。心配になる。)
PICT0168.jpg

この犬の体格で、この手術痕。
大きな手術をよく頑張ったね、ロン。

おかえり、おかえり。

暫くは制限があるけど、 早く良くなって、また遊ぼうね。

君はコマンドに応えた。
私も約束を果たさないとね。
大きなサークルを用意するぞおぉぉぉ。

IMG_1414.jpg

PICT0164.jpg

 

君のタルタル顔をまた見られて、嬉しいよ、ロン。
おけーり、ロン。

PICT0186.jpg

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2014年06月07日 18:36に投稿されたエントリーのページです。

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