早朝5時。トラックの荷台から、物音が聞こえる。
ホタルが起きた様だ。
ホタルが荷台にいる事を、すっかり忘れていたMadam A。
トラック付近を通り掛った際
ホタルが幌から突然「ニュッ」と顔を出したので、マジで驚いたらしい。
歳に似合わぬ、小さく可愛い悲鳴(おっと、失礼)を耳にした私は
自室で思わず吹き出した。
玩具遊びをしていたのだろう。ドタドタ、ドスンと音がする。
「あ゛ぁ〜おぉぉぉぉぉぉ」と、喉の奥から声を出し(そろそろココから出して)と訴える。
相変わらず風は強いが、雨はスッキリと上がっている。
周囲への「騒音」を考慮し、6時を過ぎてからホタルを迎えに行ったのだが
炸裂する嬉しさを表現しきれず、暴れホタルに・・・。
「はいはいはいはいはい・・・静かに、静かに。・・・落ち着けって。・・・ゴルァ!」
体と躯をピッタリ付けて全身を撫でると、ようやく落ち着きを取り戻す。
ダニーが出迎える中、小屋のある定位置に戻ると安心した様だ。
小心者のホタルの事だ。きっと、昨晩はろくに眠れなかっただろう。
日中は、小屋下の日陰でぐっすり眠ると良い。
それにしても・・・悪戯娘ホタルめ。トラック荷台がひどい有り様だ!
日中、抜ける様な青空が広がる。
見上げると空は高く、雲の動きは穏やか。肉眼で旅客機を確認できる程澄んでいる。
「今頃、気持ち良く寝ているかな?」
所用に駆け回りながら、犬達の事を思った。
所用から戻ると、兄がホタルと一緒にデレデレしている。
兄さん、鼻の下伸びてるよ。
ダニーのお腹の具合は、一進一退。
コロコロと変わる天候は、老体には酷だ。
夜。食餌後、2頭をブラッシング。
最近ホタルは、ブラッシングの気持ち良さがよ〜く解って来たのか
ブラッシングの最中、ゴロリと仰向けになる。
まるで(隅々までブラシをかけて!)と言っている様だ。
はいはい、なんなりと。お転婆姫様。