歴史ある建造物であるにも拘らず、平日ドタバタ旅でじっくり見学できず・・・
普段は中区の公会堂として使用されているホールとの事。
フラットな床に、作り付けの椅子が並ぶ。
500人弱で満席になる様な、ステージと客席の近いホール。
落ち着いた色合い、趣きのある調度品、ホワイエは小タイル張りの床。
某ゲームの主要建物のモデルにもなっていると言う。
ステージ上部の照明は、現代らしくLEDを使っていたが
ステージ本体や、建具、天井、二階部分の張出しを支える柱など
其処此所から歴史的建造物感が漂って来る。
・・・って、結構しっかり見てたかw
すぐ横の大通りを走る車の爆音が
カーテンをギッチリ引いた窓越しに入って来る事も「たま」にあるが
このホールは音がとても良い。
私にとっては、贅沢な空間だ・・・。
そんな素敵なホールでのライヴはどんなかな？
キョロキョロと子供の様にアチコチを見回しながら
わくわく待つのが、また楽しいのだ。
客電の落ちる瞬間がたまらん・・・・((o(´∀｀)o))ﾜｸﾜｸ
第1部
Youn Sun Nah with Ulf Wakenius
引出しのなんと多い方であろうか。
カリンバ演奏をしながらの歌い出しから
韓国曲あり、シャンソンあり
カズー（膜鳴楽器、ずーずー・ブーブー鳴る（歌う）笛）あり
時に吠え、時に弾け、時にベルカントになり・・・
人が出し得られるあらゆる声、音、息（in-out）を駆使し、音楽を紡ぎ上げて行く。
言葉、楽器、奏法歌唱法を超えて
その表現の多様さに、ただただ吞込まれた。
息つく隙も無いであろう細かなメロディーを
ピッチを外すこと無く歌い上げる巧みさ。
Rachelleさん、mookiさん、EPOさんみたいだ・・・と思っていれば
次の瞬間には、Nみ ゆきさんだし
別の瞬間にはオペラになっている。
度肝を抜かれる感覚は、久々でございました。
カムサハムニダ。
余談：
ペットボトルでギターを叩き（弾き）捲るギタリストUlfさん。
顔を真っ赤にして客席を煽り
「これでもか！これでもか！！」と叩き捲った挙げ句
そのペットボトルを、ステージ脇モニター方面へ大きく放り投げる始末。
（酔っぱらいか！）と、心でこっそりツッコミを入れたのはココだけの話w
第2部
Dianne Reeves
新作"Beautiful Life"を中心にまとめられたライヴ。
2年前にCOTTON CLUBで聴いた"Tango"が
世界の各地で演奏され、客演と絡み
形を変えて行くのを、動画サイトなどで見られる幸せな時代。
嗚呼。彼女の声に魅了されてから20年近くの歳月が流れていたのか、と
想いを巡らすライヴであった。
ペイズリーと、街角風景柄のプリントが織り合わされた
ふんわりとしたワンピースで登場した彼女。
「寛いでリラックスしてね、ココは私のリヴィングルーム」と客席に語り掛ける。
Travelling without moving...なんて曲がありましたね。
いつも正にそんな感じ。
ダイアン旅行社による、数時間の世界旅行。
いつ聴いても、安心して聴いていられる。
しかし、決してそれまでと同じではない。
いつも安定。いつも新鮮。
ソコが私にはたまらない。
会場によっては座り心地の変わる座席も
彼女の歌がはじまれば、そこはお気に入りのソファになる。
時に体を揺らし、足でリズムを取り
そして、スリリングな展開に息を呑む。
メンバー同士の息の合った掛け合い、アイコンタクト。
音楽を紡いでいる感覚が、とても心地好く
そして、眩しい。
音楽を聴いても腹は満たされない。
けれど
私には、音楽が必要。
陽気にさせ、励まし慰め、背中を押してくれる。
何度音楽に救われて来ただろう。
だから
私には、音楽が必要。
その中心に居るのがDianne。
同じ時代に生きて、その音楽を生で聴ける事がとても幸せだ。
念願のLubambo氏によるギターを聴けた事も嬉しかった。
出発前に（久々に聴きたいな・・・）と思っていた
美曲"You Taught My Heart To Sing"を聴けて、涙腺がじわり。
最近お馴染みの、マイクを置いて生声で歌唱しながら
その国の言葉で挨拶する去り際も
温かで素敵でございました。
お腹一杯。ご馳走様。
Domo Arigatogozaimashita!
set list
OP:Summer Time
1:Dreams*
2:Stormy Weather*
3:Tango*
4:I'm In Love Again**
5:Cold*
6:Wild Rose*
7:Waiting In Vain*
8:Satiated (Been Waiting)*
EN:You Taught My Heart To Sing
*Beautiful life
**When You Know
